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こころナビ

プレイ時間 CDレス
プレイ
CG枚数 H回想 ボイス 評価 オススメ
点数
12時間〜13時間※ 72枚 23枠 女性
パート
7点 5点

※初回プレイ 4時間半〜5時間
2回目以降、最初からスキップを使用して1時間〜1時間半

★事前に期待していたもの
前作「たいせつなうた」がそれなりに良かったので期待買い。
単なる萌えゲー以上を目指す姿勢が今回も見れるか?

システム  充実が当たり前となっている最近のシステムと比較すると一昔前のレベルです。決定的
に足りません。
 基本メニューは画面上のメニューバーから呼び出し。右クリックでバックログ表示。この方
法は少し操作が面倒くさいですね。
 オートモード無し。
 メッセージ速度は4段階調節可能です。が、既読スキップのみでこれがかなり遅いです。
 しかもキーボードで強制スキップも不可能です。
 2回目以降のプレイで、既読部分を飛ばしていくだけで30〜50分費やします。選択肢後も
スキップが継続するのは良かったんですが。
音楽・CV  音楽は比較的良質だと思います。キーボードのサンプリングを多用してます。OPとEDでは
環境依存で音楽が流れなかったので、別マシンで見る羽目になりました。
 が、インストールしたフォルダからムービーファイルを開くと普通に見れるんですけどね。
 スペックの低いノートPC(VRAM4MB)で試したら、物凄い画面が乱れてノイズが入ってい
たので驚き。
 CVは物凄い間が開いたパートボイス。共通シナリオが4時間くらいあるんですが、最初の
登場時に喋ると後は後半のHシーンまで無音のゲームになります。
 このため、CVに慣れる事が出来ません。これで演技が上手なら良かったんですが、全体
的にお世辞にも演技が上手くないです。
 このために違和感バリバリ。正直ここまで削ったパートボイスにするなら最初からCV無し
の方が良かったと思います。 
CG・立ち絵  立ち絵のパターンは多くもなく少なくもなく。が赤面する赤色がわざとらしいキャラが数人
存在してます。とはいえ、立ち絵のレベルは高いですね。前作の丸々と太り気味のモッサリ
した立ち絵より相当進歩してます。
 イベント絵CGもとても綺麗です。原画家さんは相当一般受けする絵柄にタッチが変わって
ますね。
 これはこれで良いのですが、私的には前作の絵が個性的な味わいがあって良かった。
 問題は背景ですね。立ち絵と比較すればする程そのいい加減さが浮き立ちます。
エロ  各キャラ、3〜4回。現実世界でのキャラとのHとネット上での仮想人格とのキャラのHの両
方を合わせた回数です。回数自体はそれなりに多いのですが、ネット上でのHではCV無し。
 また、主人公が早漏気味で尺が非常に短いです。
 用意されているHCGは1シーンに付き2枚が平均。というかCGの9割はHシーンへ割り振ら
れています。
 絵的にはかなりエロいですね。シチュエーションは純愛Hですので、濃いとはいえませんが
それなりのレベルだと思います。萌えゲーならそこそこでしょう。
 しかし、Hへの突入が唐突過ぎる場合が多いので、不自然さが拭えない場面が多々あり。
シナリオ  共通部分が長い割に、個別シナリオが非常に短いです。このため、折角キャラは魅力的な
ヒロインが揃っているのに、後半が適当に流れてしまい、全体として書き込みが甘い。
 前作でも「夢幻界」ともいうべき世界について全く説明が不足していました。この悪い点を
今回も踏襲してしまっています。ライターさんの脳内ではある程度完結している設定なので
しょうけど、完全に未消化な部分があります。
 こころナビとは何ぞや、という根幹が酷く簡単に説明されますが、これでは納得が出来な
いです。
 後、テキスト的には上手くも下手でもない平凡な文章なんですが、場面場面の繋げ方が
かなり唐突な場合が目立ちます。
 それから、主人公の行動が突飛に始まることが多い。
 ネット自閉症気味だった主人公が、こころナビによって外界へと目を向けていくという基本
設定があるのですが、この辺の心理的な描写が適当です。
 何の前置きもなく、前向きになったり社交的に生きようとする心情の変化が描かれてませ
ん。いきなり「よし、これから頑張ろう」的なモノローグを持ってこられても、それを補完したり
シーンを繋ぐイベントが欠如していると、ぎこちなさだけが目立ちます。
 ヒロイン別のシナリオでも、基本は現実世界で大したイベントも無いのに、告白するキャラ
選択で選ぶといきなり好きになって、クリスマスに告白。その後殆どの場合、告白→即Hとな
ってしまいます。お前、対人関係が苦手でなかったのかと小一時間・・・。
 キャラ別のシナリオも基本パターンが同じで、告白後のイベントはHのために取って付けら
れたレベルのものが殆ど。
 特に、幼馴染の「小春」のラストの展開は完全に端折りの結果。付いて行けません。
 メガネの「夢」、巫女の「みまり」にしても平凡過ぎます。ネット上の仮想人格との結び付け
も弱い。
 物語の鍵を握るキャラ、「ルファナ」に至っては、全く説明不足。一体何故、どうして実体化
出来たんだ?

 それなりに新鮮で印象に残ったのは、ネット上のキャラの外見も性格も現実世界と同じなフ
ィンランド娘の「アイノ」。主人公と同じような内向性な性格からの立ち直りが良かった。
 そして前作に引き続いて「実妹」の拘りを見せてくれた、妹の「凜子」シナリオ。
 この2キャラは面白かったですね。
総評  ネット上と現実世界のキャラの繋がりという設定を活用して、「実妹」との恋人関係を巧みに
表現した点は凄いですね。前作よりもかなりヤバイゾーンまで踏み込んでます。
 偽の単に「お兄ちゃん」と呼ぶだけの年下キャラや、ご都合主義の「義妹」が氾濫する昨今
では相変わらず独自路線を驀進。これは素直に誉めたいですね。
 「肉親」と倫理規定に引っ掛からずに性的関係を持たせるギミックとしてネットを活用したの
はこのゲームが初めてではないかと。この点ではエポックメイキングです。
 この近未来のネットの発達という世界設定はかなり面白く、ゲームをしていても飽きさせな
い魅力があります。大した劇的なイベントが起こらないのに、それでも吸引力があるゲーム。
前作と同様、得体の知れない魅力を持ったゲームを今回も作ってくれました。
 が、「たいせつなうた」と悪い点も同じ。
 システム駄目。
 音声関係駄目。
 シナリオライターだけが「分かってしまっている」度が強い。
 頼むからこころナビとルファナの問題だけは脳内補完しないでください。

 と開発期間が長かった割には、期待していた進歩が発揮されてません。
 絵だけは物凄い万人受けするようになりましたが、シナリオとしては退化していると思う。
 ヒロインキャラの個性や魅力も、正直「たいせつなうた」の方が強かったです。
 今回は悪い意味で定型化してしまったヒロインが多く、びっくりさせる変化が少なかった。
 惜しいですね。単なる萌えゲーとして駄作判定してしまいそうなんですが、次に期待させる
要素が相変わらずあるし、ダレなかったので個人的にはそれなりに評価してます。
オススメ度  萌えゲー以上の可能性がありますが、やっぱり可能性に留まってしまったゲームに終始し
てしまっています。実妹好きならオススメ度は高いですが。
 萌えゲーとしては萌え度は高いほうですし、絵もかなり綺麗なのでオススメしたいんですが
如何せんシステムがタコ。
 CVもおざなり。背景は手抜き以外の何物でもない。
 と全体の総合評価では凡作より少し上のキャラゲーになってしまってますね。
 ということで5点。萌えゲー好きでシステムが悪いのにも耐えれるならオススメしたい。
 単なるキャラゲー以上になる素養はたくさんあったのに勿体無いですね、重ね重ね。
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