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雪桜

プレイ時間 CDレス
プレイ
CG枚数 H回想 ボイス 評価 オススメ
点数
13時間くらい★ 不可 72(+31)枚☆ 16枠※ フル 6.5点 7点

★初回プレイ約6時間。
2回目以降1時間30分〜40分程度。
☆デフォルメ風CGが差分含め31枚。
※1枠にオマケストーリー収録(H無し)

★事前に期待していたもの
ライターの「北側寒囲」氏に期待の1点買い。
シナリオだけ期待。その他はまあそれなりならばなあ、という感じです。

システム  基本的に大きな不満はありません。殆ど全てを満たしているでしょう。

 右クリック メッセージウィンドウ消去。
 ホイールマウス バックログ参照。(音声再生有り)
 メッセージウィンドウ上のアイコンでオートプレイのOn/Off、スキップモードのOn/Offが
選択可能。

 操作はメッセージウィンドウ右端のMENUアイコンから呼び出しです。
 ここで
 セーブ、ロード、オプション、バックログ参照の4項目がポップアップします。

 オプションで詳細設定をコントロール。
 フルスクリーン・ウィンドウモード切替。
 エフェクトを3段階(ウェイト無し・速い・遅い)
 テキストスキップの未読・既読選択。また選択肢でスキップを止めるか続けるか選択可。

 オートモードのクリック速度調整。
 テキスト速度の調整。
 オートセーブ・ロードの確認メッセージの有無。
 音声・BGM・効果音の調整。
 以上の項目は全てアナログバーでかなり細かい調整が可能。

 キャラ別音声On/Off 有り。サブキャラは男女の大枠でOn/Off選択。
 タイトルへ戻る・ゲームの終了・ヘルプ(オンラインマニュアルの参照)操作。

 セーブ・ロードには場面のテキストとサムネイルが付随するので、何処まで進んだかとて
も分かり易い。
 ホイールマウスでメッセージ進行が出来たら完璧でした。
 後、ゲームの中断やタイトルへ戻る、の操作が一度オプション画面を開かないとできない
部分だけが使い辛い程度ですね。
 操作も重くないし、非常に良好でした。
音楽・CV  OP主題歌。ドラムマシンとキーボード主体のポップス。特にインパクトはありません。
 BGMは10曲。やや少な目な感があります。
 ほぼ、ピアノサンプリングとストリングスシンセでアレンジされたゆったりした曲が多い。
 曲としては、可も無く不可も無くですね。
 1曲を聞くとそれなりな出来に仕上がっていると思います。
 但し、雪国や舞台となっている北海道を現すには、少々空間の広がりや雄大さに欠けて
いるのではないかと。
 堅実ではありますが、耳に残るには、OP画面で流れる哀しげなピアノ曲「雪桜」くらい。

 CVですが、流石に「沙紀」役の「青山ゆかり」さんは上手いです。完璧。
 「玲」役の「鷹月さくら」さんも同じく。
 ただ、「美里」、「こずえ」役の声優さんは、全然下手ではないんですが、ややぎこちない
演技をされているように思えました。
 男キャラは皆演技派ですね。「住吉」も「伯父さん」も濃いけど凄い多彩な演技。
 キャラのイメージにはそれぞれ合っているので、演技が完璧ではなくても次第に違和感
は無くなりました。

 てっきり、最近のD.O.の傾向からCVレスで来ると思いましたが、ちゃんとフルボイスで
したので、一安心。某「箱」商法には正直感心できませんし。(といいつつ、全て買ってるん
ですけど。)
 又、主観視点がヒロインに変化するシーンでは主人公にも声を付けるという演出が一部
でされていましたが、こういった細かい点はきっちりしていますね。
CG・立ち絵  あまり期待していなかったんですけど、やはり立ち絵はややショボイです。
 特に男キャラはかなりいい加減だ。(笑)
 「住吉」の全裸CGでアソコが女性器のようにツルツルになっているのはオカシイですな。
 ま〜、野郎の裸はどうでも良かったりしますが。

 立ち絵の表情とポーズはそれなりにパターンがありますが、やや喜怒哀楽全てを表現す
るには足りない気がします。場面場面での感情を表現する際、あれ、この表情でこのセリ
フはいまいちだな、と思った回数がかなりありました。
 「沙紀」だけはかなりパターンが多い気もしますが、気のせいかな。
 それから、胸のサイズですが、「貧乳」「小乳」と呼ばれているキャラクターと「巨乳」キャラ
の差が立ち絵や1枚絵CGでも殆ど区別が出来ないのはどうかと。
 ところが、同じ立ち絵で全裸になると、それなりに区別が付くのもアンバランス。

 1枚絵CGは、塗りはソフトフォーカスを更に薄く掛けたようなタッチで、透明感があり。
 綺麗であると思いますが、微妙に顔が平たくなっているような気もします。
 朝晩や温泉の湯気といった光線や空気の変化を上手く明暗を付けて表現しているとは
思います。
 CG差分で感情の変化を表すCGが幾つかありますが、表情が崩れてしまっているCGも
あるように感じます。やや表情がバラバラとしてますね。

 1枚絵CGはエンディングの最終CGを除くと、ほぼ100%でHCG。
 それ以外は、「れすとあ」でも多用されたコミカルタッチなベタ塗りCGが補っています。
 これはコケティッシュで微笑ましいんですが、使い回しが多いし、あまり見せられると飽き
てきます。
 この辺りをもう少し工夫して欲しいですね、次回は。
エロ  各攻略対象で3回のHシーン。全てのキャラで回数が平等です。(笑)
 Hシーンの尺はやや短め。
 全体に淡白ですから濃いとは言えませんね。

 卑語も、せいぜい性器関連の単語をを叫ぶ(ピー音入り)くらい。
 全員処女ですが、破瓜表現が絵的に表されるのは「美咲」だけかな。都合よく初めてな
のに痛がらずに感じてくれるキャラもいます。
 ほぼ全員がフェラシーン装備。
 着衣率も結構高い。完全な全裸Hは殆ど無し。

 バリエーションは純愛系にしては豊富。
 アナル(生理時の為)、チョコレート塗りプレイ、オナニー見せ、パイズリ等。

 全体としては物語中心のゲームとしては標準以上だとは思います。
シナリオ  物語としては、

 長い共通パート → バカップル誕生 → イチャつく日々 → 事件発生 → 解決
 → 大団円

 と、全ての攻略ヒロインで流れが同じです。
 平凡な日常が、丁寧に書かれています。
 あまりに平々凡々な為、退屈になる危険性があるのですが、「雪桜」に関しては大丈夫。
 キャラクターの性格は、強弱があり陰の薄いヒロインが多いのですが、「沙紀」と「住吉」、
そして親父連中がとても良い味のギャグやドタバタを起こしてくれるので、微笑ましく物語り
を楽しむことが出来ます。
 難しい設定も、伏線も無し。日常生活のさり気ない出来事を冗長に過ぎず、ポイントを抑え
て書いている点は宜しい。
 エンディングも全てハッピーエンドで、プレイ終了後、憂鬱になる事も無し。
 何かと鬱展開で感動を得ようとするゲームが多い中で、ほのぼのとした雰囲気且つ読める
ゲームは貴重に思えます。
 全体的に、爽やかな青春物語という感じですね。Hシーンがなければ国営放送の連続TV
小説にも使えそうかな。(笑)

 しかし・・・・・
 全体的に波があまりありませんので、物語としての起伏があまりありません。
 また、共通パートが長い為か、ヒロインと主人公が懇意になって行く過程が殆ど書かれて
いないのが気になりました。
 特定の女性と親密にならず、どの女性キャラとも等間隔で付き合いをしているなあ、と読ん
でいたら、急に告白イベントが発生。
 をいおい、そんなに惚れる様なプロセスあったっけかいな?
 と疑問に思わずにはいられません。
 また、必ず終盤で事件が起こり、バカップル崩壊の危機が訪れるのですが、この事件がど
れも緊迫感に欠けてます。
 これは、ヒロインのキャラクターがいまいち強烈ではない事、そして主人公の特徴が見え
難い事がストーリーにのめり込めない原因でもあるのでしょうが、全体的に事件自体の勃発
が唐突で、しかも浅い事が起因しているからだと思います。
 どうにも、このまま平坦にストーリーが進むとあまりにもノッペリなので、無理に危機を演出
して挿入したという印象が拭えません。

 また、解決の仕方も少々イージー・ゴーイングで、キャラクターの内心や葛藤がごっそりと
省略されている感じがしたのが、不満でした。
 長ければよいという物でもないですが、少し「乗り越えるイベント」が発生と終わり、共に
駆け足に過ぎた感じです。もう少し長い話でも全然問題なかったのでは・・・・。
総評  ライター氏のこれまでの作品から、もう少し盛り上がりを期待したのですが、あまりにも普通
過ぎて、これでは大掛かりな物語には出来かなったようです。
 話のテンポはクド過ぎずしつこ過ぎず、時折軽快な笑いを挟んで軽快。
 キャラクターの突飛な性格だけに頼らず、文章と会話で笑いと受けを取れる。ここは素直に
拍手を送りたいです。

 但し、アイ・キャッチを多用しているので、話の時間経過がいまいち掴み難い点が少し気に
なります。
 せっかくテンポが良いのだから、日付の進行を画面に入れるなりして、時間の進み具合を
示して欲しかったですね。

 また、特定ヒロインとカップル結成(?)してから後暫くは普通に日常が進むので、最初はて
っきり選択肢に失敗したかと思いました。
 「沙紀」の甘えっぷりとか懐きっぷりは、恋人関係に陥る前の勝気少女とのギャップが激し
く、かなり破壊力がありましたが、その他のキャラクターは、やや淡々と関係が進み過ぎな
傾向があると思います。

 「こずえ」ルートでは、嫉妬の衝突があり、「美里」ルートでは先生と生徒の恋愛という禁忌
がテーマにされていたりと、結構重くなりそうな展開になる。と思いきや、あっさりと終わって
しまい、これからを期待したのに肩透かしを喰らってしまいました。
 またパッケージの絵やランチャーでの登場でメインヒロイン扱いらしい「美咲」ですが、完全
に「沙紀」にお株を奪われている感じです。
 その「沙紀」にしても最後のクライシスがかなり面白くない自爆事件なので、キャラ的には
飛びぬけていますが、シナリオとしてはいまいち。

 このいまいち感は、全てのヒロインシナリオに共通しているなあ。

 「独占欲」、「嫉妬」、「友情」、「仕事と恋愛」、「世間体と恋愛」(私の勝手な解釈)といった
テーマは掘り下げる余地が幾らでもあると思うのですが、書き方が足りない。
 まあ、爽快青春ドラマには深過ぎる展開は不要と言われればそれまでですけど・・・・。

 全体としては、丁寧で楽しく読める純愛ストーリー。でも物足りない。
 良作にやや足りないか、ギリギリといった所ですか。
 シンボルである「雪桜」も、部品として巧みに物語りに填め込まれているとはいえない。
 この点も、やや「雪桜」という作品が弱い原因かもしれません。
オススメ度  個人的には期待していたレベルまでは届きませんでしたが、それなりに楽しめました。
 もう少し起伏のある感動的なストーリーを期待していたのに、それに届かなかったのは残
念無念。
 キャラクターの掛け合いと笑いの要素では満足できたので、次回への期待も含めて6.5点
ですね。惜しい。
 ボリュームがやや不足で個別エピソードが少ない事項が祟って、7点から0.5点マイナス
しました。
 基本的に純愛系のゲームが好きなら、購入して損する事は無いと思います。
 手堅い出来なのでオススメ点は7点。
 泣きや感動に過度な期待はしないなら、問題はないでしょう。
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